FLIGHT TRAINING FT-その他 IFR

【IFR−2】DAY28−29(エンジンブローによる緊急着陸※動画あり)

どうも。アザラシです。直近のフライトでトラブルが起きました。

題名にも記載しましたが、フライト中のエンジントラブルです。YouTubeでしか見ることができない様な緊迫した状況でした。今回は当該内容を記載します。

前提として、今通っているフライトスクールは機体整備やインストラクターの教育について力を入れており、非常にレベルの高いスクールです。今回の事故についてはスクールの問題ではなく、不測の事態から生じた緊急事態です。

 

状況報告

概要

いつものインストラクターとは違う方とのフライトトレーニング。

当時強風と上下左右の揺れが酷い状況下で、4000’MSL以上では揺れがより酷い状況であったため、低高度の飛行を余儀なくされました。

  • 11時ごろ発生
  • 外気温8℃
  • デトロイト近郊
  • Cross countryのためVFR Flight following中
  • 3000'MSL(2000'AGL)
  • Low level wind shear alert 発令中
  • Low level turbulence alert 発令中
  • Attitude indicator , Heading indicator off

 

原因並びに結果

第四ピストンのエンジンカバーに穴が開いた事により、Eg出力が低下し上昇できず。コックピット内にも煙が少々入ってきたため火災を疑い、始めは急降下にて飛行速度を上げる。後にBest Glide speed へ調整。動画も上げますが、時折Stall hornがなっております。もしWind shearの影響を直接受けていたら墜落していました。

結果として、無事に近隣の空港へ緊急着陸。怪我人なし。他機体が送迎に着陸後、当該機体にて帰還。

運がよかった点は、空港が近くにあり滑走路へStraight in出来たこと。もし滑走路がなければ高速道路へ不時着。もしStraight inできなければ高度が足りず森に激突でした。

 

 

所感

Emergency時の手順暗記は必須ですね。下記にトラブル時の動画をUPしますが、私の役立たない感が拭えません。

当時は取り合えず出来ることとして、緊急着陸先の距離と方向だけ伝えているだけでした。もっと役立つことはあったのにと猛省中です。

因みに、セスナなどのSingle engineでエンジントラブルに見舞われるのはNTSBによると 10,000時間中13回だそう。単位は違うので確率には変更できませんが、ざっくり凡そ0.015%程度でしょうか。比較として交通事故での死亡率0.02%程度。 このように考えると、結構貴重な体験をできたのではないでしょうか。死の一歩前というのは久しぶりの経験ですが、緊急着陸先の空港が見えず森や民家が目の前に迫る中、案外冷静な自分がいました。まぁインストラクターが一緒だったのが要因でしょうね。

次に同じ状況になったときにも自分で正確にマネージメントできるよう、常に緊急事態を想定し訓練しなければと決意したフライトになりました。これから訓練する方も、されている方も、常にEmergencyに巻き込まれる事を想定しながらフライトすることをお勧めします。 

下手したらトラウマになりそうな体験でしたが、帰ってからハンバーガーを食しゲームして寝ることができたので多分精神面では大丈夫でしょう。ただ、生きて同じような生活を送れることは幸せなのだと再認識しました。

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