どうも。あざらしです。今回はパイロットという立場で最低限知っておく必要のある気象予報&注意報の概要を記載します。細かく記載していくと膨大な量になってしまうので、今回はチェックライド(口頭試問)で聞かれるであろう部分の内容となります。下記情報の暗記は必須となります。というより、知っているのを前提として口頭試問が進みます。
気象予報関連
METAR(METeorological Aerodrome Reports):定時飛行場実況気象通報式
概要:定期的に空港周辺の気象情報を文字の羅列で発信される。
更新頻度:1時間 若しくは 30分毎。
※特定の閾値を超えた気象を観測した場合、臨時的にSpecial Weather Report (SPECI) を発信する場合があります。
※観測システムのパフォーマンスは右記の通り((LOW) ASOS<AWOS-3<AWOS-2<AWOS-1<AWOS-A<ATIS (High) )
TAF(Terminal Area Forecast)
概要:空港周辺の気象予報。はMETARと同等の表示ですが、気温と露点は記載されていません。
更新頻度:4回/日(6時間おき)
※チェックライド前日の6PMごろにTAFは更新されますので、最新を確認してからDPE(試験官)へ連絡するのが吉。
MOS(Model Output Statistics):統計上から予測されるモデル
概要:過去同じような気象条件を元に、統計学上から予測した気象モデル。
更新頻度:2回/日
※TAFだと空港によっては6時間毎の気象予報しかない場合もあるのですが、MOSだと3時間毎に予測が見れたりします。但し、こちらは統計学上からの推測なのでTAFのほうがより正確だと思います。
気象注意報関連
PIREP:Pilot Report
概要:フライト中のパイロットが、特殊な気象条件の場合に遭遇したり、現在の気象条件などをほかのパイロットと共有するために行います。IFRでのフライト中、幾度かPIREPを行いました。例えば「OVCの雲の厚み(OVCの雲は1500FT~3000FTだよ)」「3000FTの時、IcingやTurbulenceはなかったよ。」など。このような情報はForeflightのMAP上に表示されるため、非常に重宝します。
例をいくつか紹介します。
UA/OV KOKC-KTUL/TM 1800/FT 100/TP P28/SK BKN018-TOP055/CLR ABV
- UA(Upper Air)から始まります。時折UAA(Urgent)という緊急性の高いものから始まる場合もあります。
- OV(Over)から場所の表示
- TM(Time)その気象を観測した時間
- FT(Flight level)高度
- TP(Type)機体の種類
- SK(Sky condition)
- RM(Remark)
AIRMET:Modelate level and IFR
対象:小型機とすべてのパイロット
有効:6時間
種類:
- Sierra - IFR関連
- Tango - Turbulence
- Zulu - Icing
SIGMET:Severe icing
対象:すべての機体(大型機含む)
有効:4時間
種類:
- Severe icing not associated with Thunderstorm
- Severe or Extreme Turbulence
- Dust and Sand storm
- Eruption(噴火)
Convective SIGMET:Severe weather condition without icing
対象:すべての機体(大型機含む)
有効:2時間
種類:
- Severe thunderstorm ,wind greater than 50kt
- Hail greater than 3/4 inch(3/4インチ以上のひょう)
- Tornade(竜巻)
- Enbedded thunderstorm(外からでは見えない雷雲。Enbedded:埋め込む)
その他天候関連の参考
・AWC:Aviation Weather Center※米国政府が運用する航空気象専門のサイト
・1800wxbrief※こちらから米国国内の気象も確認できます。フライトプランの提出も可能です。アカウント登録なしで気象情報は確認できます。
・FSSへ電話※米国内であれば通話料無料(FSSs: 1–800–WX–BRIEF (1–800–992–7433))
以上
最後に
IFRのチェックライドの際、試験官から「君の作成したFlight routeの気象状況は、電話でFSSへ確認した?」と問われました。
その際、正直に「いえ、いままで電話したこともありません。ForeflightやAWCの気象情報を元に作成しました」と伝えたところ、ちょっと強張った表情で「君は気象予報士なのか?」と。
「15分あげるから、今すぐ電話して確認なさい。その内容を私に説明しなさい」と言われました。
私は英語での電話という手段自体が、相手の表情や雰囲気を掴みづらいため極めて苦手。。。。でも電話で確認できなければ絶対に落とされる。。。
泣きそうになりながら、うる覚えの連絡方法を思い出し、震える手で電話したのはいい思い出です。
ちなみに電話でBriefingを受けるのに必要な情報は下記の通り。
- 自分のステータス(パイロットであると言うこと)
- Condition (VFR OR IFR)
- Type of briefing(Standard/abbreviated briefing/Outlook briefing どれか)
- Aircraft のTail number
- 使用機体
- 発着空港
- Estimate altitude
- ETD
- En route area
- 飛行時間
上記を伝えた後、ルートの各地点における気象注意報や気象予報を入手できます。試験官によっては、PPLのチェックライドの際に確認される場合もあるそうです。もし心配であれば、試験前に一度試しに電話してみることをお勧めします。
外国語は度胸でなんとかなるp
最後までお付き合いいただきありがとうございました。